あい動物病院の周りで起こった出来事や、気になるニュース、趣味のこと、思ったことなどを 気の向くままのんびり書いていきます。
    マンソン裂頭条虫
    2016年12月14日 (水) | 編集 |
    「お尻から白い虫が出てきました!」
    と持ってきてくれました。

    おお~~、これはっ!!

    マンソン (1)

    マンソン裂頭条虫ですっ!
    うわ~、沢山いる~~~!!

    マンソン (2)

    ほらっ! ほらっ!
    こんなに片節がキレイに見える!
    これほど長い状態で採取出来たなんて素晴らしい~~。
    超貴重な標本がまた一つ増えましたっ!!
    ありがとうございます!!ヾ(⌒▽⌒)ノ゛ わーい!


    なんて、寄生虫を見てこんなにテンションが上がるのは獣医師(&医師)だけでしょうね~。(^^;)

    マンソン裂頭条虫は糞便中に虫卵を排出し、第1中間宿主(ケンミジンコ)⇒第2中間宿主(カエル、ヘビ、トカゲなど)を介して犬猫に寄生します。
    なので水辺で放浪生活を送っているネコちゃんで見つかることが多いです。

    マンソン生活環
    マンソン裂頭条虫の生活環

    今回のネコちゃんも兄弟で放浪していたのを保護してもらった子でした。
    きっともう1匹の兄弟さんにも寄生してるでしょうね。

    治療は他の条虫駆除の6倍量の駆虫薬を注射します。
    駆除されると便中にドロッと半透明のゼリー状になって出てきます。
    ということで、このようにキレイな状態で採取出来るのは、生きたまま排出されなければならないので貴重なのです。

    50年ほど前には私の実家の猫もお尻から白い虫を出したまま歩いてましたけどね~。(^^;)

    ※当ブログ「弧虫症」もご覧ください。

    いんちょ

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    歯石取りはお早めに
    2016年11月15日 (火) | 編集 |
    昨日から歯石取りキャンペーンが始まっています。
    早速昨日と今日歯石取りをしました。

    歯石取りはお早めに (1)
    歯石取り前

    歯石取りはお早めに (4)
    歯石取り後

    歯石取りはお早めに (2)
    歯石取り前

    歯石取りはお早めに (3)
    歯石取り後

    この子はまだ歯石の付着が僅かでしたから歯肉炎も軽微でした。
    これぐらいの内に歯石取りをしていれば歯肉が健康です。
    ガッツリ溜まる前に早めに歯石取りをしましょう。

    ところで歯石取りの予約が今月中はいっぱいになりました。
    12月の予約もぼちぼち埋まってきていますので、ご希望の方は早めにご予約下さい。

    いんちょ

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    ユルイ首輪
    2016年11月09日 (水) | 編集 |
    狂犬病の集合注射会場に嫌がるワンちゃんを連れてきて、グイッとリードを引っ張った途端に首輪が抜けてしまうことがあります。
    病院でも時々ユルイ首輪の子がいて、スポッと抜けてしまいます。
    病院内ならすぐに捕まるからいいですが、集合注射会場では自由になったワンコはひゃっほーい♡です。
    事故に遭わなければいいのですが。。。

    飼い主さんに聞くと
    「首輪がキツイと可哀そうで・・・」
    と仰います。
    キツ過ぎる首輪はもちろんいけませんが、ユルイ首輪も問題です。
    スルリと首が抜けるだけじゃなく大変なことになったりします。


    放浪猫さんを保護した方が来院されました。
    なかなか懐かないので捕獲器で捕まえて来られました。
    首輪が食い込んでいるらしいけどよく見せてくれないとのこと。
    強烈な化膿臭も漂っています。
    なかなかワイルドで診るのにも鎮静が必要でした。

    麻酔をしてみると、緩く掛けた首輪に左前肢が通ってタスキ掛けのようになっていました。
    こんな感じに

    首輪が襷掛けに
    (黄色い帯はイメージです)

    頑強な首輪を切断して取ってみると、

    首輪が襷掛けに2

    首輪が脇の下に食い込んでいました。
    前肢を広げてみると

    腋下がこんな

    うわ~~・・・(>_<)痛そう
    首輪がタスキ掛けになってかなりの期間が経過しているみたいです。
    これは消毒して縫わなきゃ駄目でしょう。

    しかしこの傷は皮膚欠損が大き過ぎます。

    縫合計画

    皮膚縫合の計画を立てます。
    単純に縫い合わせるにはA点とB点を寄せると張力が掛かり過ぎて再裂開の危険があります。
    そこでまず、A点から縫い始めてC-D点まで合わせて、その後E点からF点まで縫い合わせるT字縫合を選択しました。
    しかも次にいつ捕まるか分からないので、抜糸がいらないように吸収糸で皮内縫合しました。

    縫合後 (1)

    縫合後 (2)

    随分脇が切れ上がった足長(手長?)ニャンコになってしまいました。(^^;)
    でもこれでもの凄い拘束感からは解放されたことでしょう。

    首輪をしてましたから誰かに飼われていたんでしょうが、張力が掛かるとすぐに外れるような首輪ではなく、恐らく「取れないように」とワンちゃんがするような頑強な物をしていました。
    そして「キツイと可哀そう」という配慮がアダになってしまいました。

    以前にはユルイ首輪に下あごが入ってしまい七転八倒しているネコちゃんもいました。
    過ぎたるは及ばざるがごとし。

    お気を付け下さい。

    いんちょ

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    ミミヒゼンダニ
    2016年10月22日 (土) | 編集 |
    耳の中が真っ黒いという猫ちゃんが来ました。
    綿棒で耳垢を取ってみます。

    ミミヒゼンダニ

    確かに真っ黒け。
    こういう耳垢の時に真っ先に疑うのは”ミミヒゼンダニ”の感染です。
    拡大して見てみましょう。

    あ、苦手な人は見ないでくださいね。



    白いツブツブが動いています。
    これが”ミミヒゼンダニ”です。
    猛烈に痒いです!(>_<)

    治療は、ノーベル医学生理学賞を受賞した大村先生が発見したエバーメクチンの誘導体セラメクチンを成分とするレボリューションというスポット剤を使います。

    レボリューション

    ”レボリューション”はミミヒゼンダニの他にも、回虫やノミ・マダニの駆除ができます。

    ところでこの猫ちゃんは、3匹の猫ちゃんと同居しています。
    こういう場合は同居の他の子も同時に駆除しなければなりません。
    この子だけ駆除しても他の子に既にミミヒゼンダニがうつっていれば、また全員に拡がってしまいます。

    ノミとヒゼンダニは同居ペット同時駆除しましょう。

    いんちょ

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    もしかしたら自然に
    2016年10月08日 (土) | 編集 |
    生後9ヶ月のワンちゃんの残っている乳歯の抜歯をしました。

    4本乳歯遺残 (1)

    4本乳歯遺残 (2)

    4本乳歯遺残 (3)

    4本乳歯遺残 (4)

    左右上下とも犬歯が4本残っていました。
    乳歯が残っていると永久歯の歯並びが悪くなったり、歯石が付きやすくなったりと問題があります。
    生後10ヶ月までに抜けば、乳歯に邪魔されて歪んでいた永久歯の歯並びが本来の位置に自然に移動すると言われています。

    4本の乳歯

    慎重に4本とも抜きました。
    しかし、あれ? 1本だけ短くて真ん中が黒くなってる。

    乳歯は永久歯が生えてくると、乳歯の歯根が破歯(はし)細胞によって溶解吸収されて土台が無くなって抜けます。

    以前に4本乳歯犬歯を抜いた時は

    乳歯4本抜歯

    4本ともしっかりした歯根でした。
    今回の短い1本は、

    溶けてる?

    溶け始めていたのかもしれません。
    てことは、放っておいても抜けたのかも。

    でも抜けるまでに月日が経ってしまうと永久歯の歯並びは直りませんから、やっぱり抜くしかないですね~。

    いんちょ

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