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    溶ける糸
    2012年01月27日 (金) | 編集 |
    「刑事コロンボ」で同名のタイトルの話がありました。ミスター・スポック役で有名なレナード・ニモイ氏が犯人役をやったことでも話題になりました。
    私はこの時に初めて”溶ける糸”というものがあるのを知りました。

    さて、その溶ける糸=吸収糸にも色々な種類のものがあります。
    少し前にはカットグットと呼ばれる羊の腸の繊維でできた撚糸がありましたが、強度が弱いのと縛った結節が緩みやすい欠点がありました。

    現在ではBSEの関係もありカットグットは使用されていません。その代わりにカットグットの欠点を改善した合成の吸収糸が使われています。
    当院では吸収糸はポリグリコール酸でできている「シンセソーブ」を使っています。

    DSC01432.jpg

    カットグットに比べて格段に強度も張力保持力も締結力もあります。しかも加水分解によって溶けていきますので生体反応も非常に少なく済みます。

    そのシンセソーブが新しくなりました。

    新旧シンセソーブ

    見た目には若干色合いが違う程度です。でも使用感がかなり違います。
    旧製品は柔らかくしなやかで扱いやすさはありましたが、その反面、腰が無く縛り目が緩みやすかったのが難点でした。
    新製品はその反対で、やや硬めで腰があり縛り目が締まりやすく緩みにくくなったようです。

    両製品を拡大してみました。

    旧シンセソーブ拡大

    新シンセソーブ拡大

    新製品の方が撚り目が細かいようです。素材は一緒ですから、それだけでかなり違う使用感になります。

    というか、旧製品には旧製品の良さ(扱いやすさ、柔らかさ)がありましたから、これはこれで違う新製品として出せば良かったように思うんですけど・・・
     ̄^ ̄;)う~ん

    いんちょ 

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