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    あい動物病院の周りで起こった出来事や、気になるニュース、趣味のこと、思ったことなどを 気の向くままのんびり書いていきます。
    慢性横隔膜ヘルニア?!その2
    2011年10月30日 (日) | 編集 |
    もう昨日のことになってしまいましたが・・・^^;)

    朝一番に”急に呼吸が苦しくなった猫ちゃん”が来院しました。
    呼吸の荒さ、呼吸と連動して凹むお腹、横隔膜ヘルニアの症状です。レントゲンで確認するとやはりそうでした。

    朝ゴハンも食べたし、寝ていて起きてきたら『急に』苦しそうにしていたということでしたから、
    「事故の可能性が高いです。あるいは高い所から落ちたか」
    と言いましたが、外には出ないしそんな様子は無かったと言います。
    いずれにしても緊急手術です!

    酸素吸入をして落ち着いた所で手術を開始しました。ということで昨日の午前は急遽診察休止でした。午後に再び来てくださった皆さん、スミマセン m(_ _)m

    この猫ちゃん、開腹して初めて判明したのは、横隔膜ヘルニアは今回なったのではないこと、そして受傷してから時間が経っていたために、破れた横隔膜が萎縮してしまって穴が塞がるほど残っていなかったことでした。 ̄□ ̄;)がーん!
    横隔膜が破れたばかりの時は、引きちぎられた様な組織の損傷がありますが、時間が経つと損傷部分は修復してキレイになりますから見た目で分かります。

    横隔膜の穴は左側の背側に開いていました。胸郭に入り込んだ肝臓や脾臓や胃、腸を引っぱり出してみて、何故今回急に息が苦しくなったのか分かりました。昨日の朝たくさん食べて膨らんだ胃が胸郭内に入り込んだからです。パンパンに膨れた胃を引きずり出すのが一番大変でした。しかし、今までこういうことが無かったんですかね?
    そしてさて縫おうかと見ると、全然横隔膜の部品が足りない!

    教科書的には色々な方法が書いてありますが、今回は左の腎臓を包んでいる後腹膜を使いました。何とかギリギリ間に合って横隔膜は塞がりました。
    さてお腹を縫おうとしたところ、今まで胸郭内にあった臓器がいっぱいありすぎてお腹に治まりません。押したり引いたりしながら騙し騙し腹壁を縫ってなんとか閉じました。

    手術は無事終わりましたが、術後の回復が芳しくありません。内臓の位置が変わると血行動態も変わってしまいます。また、今まで通りの早い呼吸を続けていると今度は過換気(過呼吸)になってしまいます。
    しばらくはこの猫ちゃんの看護でキリキリと胃が痛みそうです。

    いんちょ

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    コメント
    この記事へのコメント
    先生、お体に気をつけて 頑張って下さい。

    そして、どうか猫ちゃんがよくなります様に・・・。

    朗報をお待ちしてしております。
    2011/10/31(Mon) 17:31 | URL  | メイ #-[ 編集]
    >メイさん
    通常の横隔膜ヘルニアでしたら、破れた横隔膜を縫ったら完了~♪って感じなんですが、慢性のタイプは後が尾を引くので厄介です。

    とりあえず何とか持ちこたえていますが・・・( ̄_ ̄;)うぅ~ん
    2011/11/01(Tue) 00:03 | URL  | いんちょ #-[ 編集]
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