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あい動物病院の周りで起こった出来事や、気になるニュース、趣味のこと、思ったことなどを 気の向くままのんびり書いていきます。
慢性横隔膜ヘルニア?!
2011年10月29日 (土) | 編集 |
横隔膜は胸郭と腹腔を隔てるための膜です。膜といってもペラペラの薄い紙のようなものではなく、筋肉と胸膜、腹膜で出来た丈夫な膜です。
肺そのものには膨らんだり縮んだりする機能はありません。胸郭の中は密閉されていて、肋骨や横隔膜の運動で胸郭が拡大すると陰圧になるので肺が膨らみます。

DSC01035.jpg
               正常な猫の胸部レントゲン

その横隔膜が破れるとどうなるか?
陰圧になった胸郭に腹部の臓器が引き込まれて胸郭に入り込んできます。

DSC01036.jpg
       横隔膜ヘルニアを起こしている猫の胸部レントゲン

当然肺が膨らみませんからとても息が苦しくなります。

どうして横隔膜ヘルニアになるかというと、前述のように横隔膜は丈夫な膜ですから自然に破れてしまうことは無く、ほとんどが落下や車にはねられるなどの事故が原因です。

その横隔膜ヘルニアが慢性とは??


当院では3例あります。

1例目はまだ開業して間もないころです。
夜中に緊急の電話が入り、今とても息が苦しそうだというのです。すぐに連れてきてもらいましたが、飼主さんがこう言いました。
「この子持病があるんです。横隔膜ヘルニアです。」
それを聞いて、『まさかぁ~』と思いましたが、レントゲンを撮ったらその通りでした。
聞くところによると、他の病院で横隔膜ヘルニアだと診断されていたのですが、何故か手術もせずにそのままされたとか。(すごく手術を嫌がる先生だとか)
そこで
「すぐに手術をしますか?」
と聞くと、
「今は出産後で授乳中だから、入院は困る」
とおっしゃる。 横隔膜ヘルニアで妊娠出産したの??
酸素吸入で落ち着いてきたので飼主さんが連れて帰りました。( ̄□ ̄;)あぜん

この子は後日手術をして無事治りました。


2例目の子は普通に避妊手術を受けるために来た猫ちゃんです。
元気も食欲もあり、普通に過ごしていましたが、飼主さんが時々咳き込むと言うので、
「じゃあ、念のためレントゲンを撮ってみましょう」
そしたら横隔膜ヘルニアでした。 ( ̄_ ̄;)なんでや

この子は横隔膜ヘルニア手術のついでに避妊手術をしました。^^;)


そして3例目は今日です。

(つづく)

いんちょ 

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