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    猫の巨大結腸症の手術
    2017年04月08日 (土) | 編集 |
    (昨日の続き)

    手術は拡張した結腸を切除する”サブトータル結腸切除術”です。
    巨大結腸症の手術

    伸びきった結腸をXとYで切断し、B-Cを切除し、AとDを縫い合わせます。
    実際にはDの部分はかなり拡張しているのでAとDの径はかなり違っていますからDの縫い縮めが必要になります。

    巨大結腸症の手術2

    一昨日手術したネコちゃんは、かなり重度の拡張がありました。

    摘出結腸(モザイク)
    ↑大丈夫な方だけクリックしてください

    摘出した結腸のBとCの幅が2倍くらい違います。
    Dを縫い縮めてAと結合(端々縫合)して閉腹して終了です。
    2~3日は絶食ですから24時間点滴をします。

    憩室状になったDの縫い縮めた部分は生体のリモデリングでほぼ平滑になります。
    結腸が短くなると貯留便量も減り、更に便の水分の吸収が低下して下痢~軟便になって排便可能になります。

    厄介なのは巨大結腸の再発です。
    残った部分が巨大化する可能性は否定できませんが、幸い今まで再発例はありません。

    何年も苦しんだ糞詰まりが解消して、快適快便ライフになりますように。

    いんちょ

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    コメント
    この記事へのコメント
    “大丈夫な人”なのでクリックして見ました。(>▽<)
    こんなに大きくなってしまうんですねー
    巨大結腸症ってよく聞くので うちのさっちーもそうかもしれないって不安です。
    腎臓の機能低下でいろんな困ったことが増えてますが
    便秘もそのひとつ。
    最近は納豆酵素とかアミノ酸とかの液体サプリで
    わりと出てるような気がしますけど
    おケツ*のあたりを触って あきらかに溜まっているのがわかるときは
    *をちょっと刺激したりしています。
    便秘が続くと吐きますしね。
    手術のニャンは何歳くらいでしょう。
    今後はスムーズなトイレライフが送れるといいですねー。
    2017/04/09(Sun) 08:57 | URL  | おかみっちょん #-[ 編集]
    >おかみっちょんさん
    手術の猫ちゃんはもうすぐ11歳のシニアさんです。
    数年前から便の掻き出しをしてたそうです。
    飼い主さんは手術するのを半年ほど悩まれていました。

    まだ食事制限などで排便の確認ができませんが、ラクラクスルーっと出てくれることを祈っています。

    さっちーさんはまだ大丈夫だと思いますよ。
    巨大結腸症はただの便秘とは訳が違います。
    自力で排便できる内は巨大結腸症ではありません。

    便秘が続かないように工夫してあげてください。
    2017/04/11(Tue) 17:22 | URL  | いんちょ #-[ 編集]
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