あい動物病院の周りで起こった出来事や、気になるニュース、趣味のこと、思ったことなどを 気の向くままのんびり書いていきます。
    ユルイ首輪
    2016年11月09日 (水) | 編集 |
    狂犬病の集合注射会場に嫌がるワンちゃんを連れてきて、グイッとリードを引っ張った途端に首輪が抜けてしまうことがあります。
    病院でも時々ユルイ首輪の子がいて、スポッと抜けてしまいます。
    病院内ならすぐに捕まるからいいですが、集合注射会場では自由になったワンコはひゃっほーい♡です。
    事故に遭わなければいいのですが。。。

    飼い主さんに聞くと
    「首輪がキツイと可哀そうで・・・」
    と仰います。
    キツ過ぎる首輪はもちろんいけませんが、ユルイ首輪も問題です。
    スルリと首が抜けるだけじゃなく大変なことになったりします。


    放浪猫さんを保護した方が来院されました。
    なかなか懐かないので捕獲器で捕まえて来られました。
    首輪が食い込んでいるらしいけどよく見せてくれないとのこと。
    強烈な化膿臭も漂っています。
    なかなかワイルドで診るのにも鎮静が必要でした。

    麻酔をしてみると、緩く掛けた首輪に左前肢が通ってタスキ掛けのようになっていました。
    こんな感じに

    首輪が襷掛けに
    (黄色い帯はイメージです)

    頑強な首輪を切断して取ってみると、

    首輪が襷掛けに2

    首輪が脇の下に食い込んでいました。
    前肢を広げてみると

    腋下がこんな

    うわ~~・・・(>_<)痛そう
    首輪がタスキ掛けになってかなりの期間が経過しているみたいです。
    これは消毒して縫わなきゃ駄目でしょう。

    しかしこの傷は皮膚欠損が大き過ぎます。

    縫合計画

    皮膚縫合の計画を立てます。
    単純に縫い合わせるにはA点とB点を寄せると張力が掛かり過ぎて再裂開の危険があります。
    そこでまず、A点から縫い始めてC-D点まで合わせて、その後E点からF点まで縫い合わせるT字縫合を選択しました。
    しかも次にいつ捕まるか分からないので、抜糸がいらないように吸収糸で皮内縫合しました。

    縫合後 (1)

    縫合後 (2)

    随分脇が切れ上がった足長(手長?)ニャンコになってしまいました。(^^;)
    でもこれでもの凄い拘束感からは解放されたことでしょう。

    首輪をしてましたから誰かに飼われていたんでしょうが、張力が掛かるとすぐに外れるような首輪ではなく、恐らく「取れないように」とワンちゃんがするような頑強な物をしていました。
    そして「キツイと可哀そう」という配慮がアダになってしまいました。

    以前にはユルイ首輪に下あごが入ってしまい七転八倒しているネコちゃんもいました。
    過ぎたるは及ばざるがごとし。

    お気を付け下さい。

    いんちょ

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