
熱い!
アツイーー!!
南米ブラジルでは熱戦が続いていますが、日本では熱線が降り注いでいます。
先日も熱中症のフレンチブルさんが来ました。
ワンちゃんを連れて車であちこちドライブして、熱中症対策でタオル巻き保冷剤の上に座らせたそうですが、ハァハァ呼吸が速くなり、嘔吐してしまいました。
病院に来た時には体温が42度近く上がっていましたが、問題は呼吸困難でした。

短頭種(ブルドッグやパグなど)は元々気道が狭いのに、体温上昇によるパンティング(ハァハァ呼吸)が激しくなり、やがて気道が腫れてきて更に狭くなってしまいます。
体温を下げるための呼吸ができなくなるので体温はどんどん上昇してしまいます。
結局先日のフレンチブルさんは保冷剤や流水では体温が下がらず、更に呼吸が荒くなってきたので、思い切って麻酔をして気管チューブで気道を確保し、寝かした状態で舌を冷やしました。
ワンちゃんは舌での放熱効果が高いので、体温はどんどん下がっていきました。
体温が平熱まで下がって来たので冷却を止め、呼吸も落ち着いてきましたから気管チューブを抜きました。
しかし心配は、脳のダメージです。
麻酔が覚めるまで全く分かりませんから、ドキドキしながら覚醒を待ちました。
やがてゆっくりと頭を持ち上げてきて、呼びかけにも反応するようになりました。
ああ~良かった。
どうやら脳も無事です。
一晩預かって点滴をし、翌日の朝にはゴハンも食べて一件落着。
このワンちゃんは助かりましたが、ワンちゃんの熱中症は超危険疾患です。
本人が不調を訴えず、周りが気づいた頃には手遅れ、なんてことは普通にあります。
特に今回のような短頭種は要注意です。
自分たち人間以上に気を付けてあげてください。


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