あい動物病院の周りで起こった出来事や、気になるニュース、趣味のこと、思ったことなどを 気の向くままのんびり書いていきます。
    膀胱寄生性毛細線虫
    2016年05月31日 (火) | 編集 |
    血尿が出るという猫ちゃんがオシッコを持って来てくれましたので尿検査をしました。
    スティック検査で、まだ若干の血液の陽性反応が出ていました。

    さて、念のため遠心分離して尿の沈渣を調べてみましょう。

    すると・・・・

    膀胱寄生毛細線虫 (1)

    膀胱寄生毛細線虫 (3)

    膀胱寄生毛細線虫 (4)

    膀胱寄生毛細線虫 (6)

    膀胱寄生毛細線虫 (5)

    ありゃりゃ、なんかあった。

    当ブログのマニアの方は覚えてらっしゃるかもしれませんが、「猫肺虫・・・の疑い」の回と「猫の肺毛細線虫」の回にご紹介しました猫の肺寄生性毛細線虫にソックリな虫卵が見つかりました。

    しかし、これは便ではなく尿の中に出てきた虫卵ですし、肺寄生のものや消化管寄生性のものと若干形態も違います。

    糞便中の虫卵 (2)
    肺寄生性毛細線虫(当院で発見したもの)

    消化管毛細線虫
    消化管寄生性毛細線虫(InterZoo 小動物寄生虫鑑別マニュアルより)

    これは膀胱に寄生する毛細線虫の卵です。

    膀胱毛細線虫
    膀胱寄生性毛細線虫(InterZoo 小動物寄生虫鑑別マニュアルより)

    若干卵殻が凸凹して不整なのが特徴的です。

    生活環(ライフサイクル)は中間宿主としてミミズが必要となります。

    毛細線虫ライフサイクル

    ミミズを食べたニャンコの小腸から血流に乗って肝臓やら心臓やら肺やらを通過し、最終的に腎臓→膀胱を寄生先に選択するという超マニアックな虫です。

    実は私もこの虫卵を見たのは2度目で、最初はいつだったか思い出せないくらい前です。
    もしかしたら見たことがない獣医師も沢山いるんじゃないでしょうか。

    やはり富士川水系は寄生虫の宝庫ですね。

    いんちょ

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