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    猫のネックリージョン(破歯細胞性吸収病巣)
    2010年11月27日 (土) | 編集 |
    猫にも歯石はたまります。

     猫歯石1

    がっつり付いてますね。
    歯石を取ると下から真っ白な歯が出てきます。でも歯肉も真っ赤になって炎症を起こしています。

     猫歯石2

    やはり軟らかい物ばかりを食べていると付きやすいです。


    さて、歯石の他にもネコちゃんには歯の病気があります。
    ネックリージョン(破歯細胞性吸収病巣)と呼ばれる病態で、名前の通り破歯細胞という細胞が歯を溶かして吸収してしまうのです。原因不明です。(T_T)

    虫歯とよく似ているのですが、歯の付け根に吸収病巣ができ、虫歯のように穴が開いてしまいます。
    この破歯細胞性吸収病巣では、細菌は関係しておらず、現在さまざまな研究がされている状態です。

    ある報告では、4歳以上の飼い猫のにゃんと!約50%以上にこの症状があるとのことです。

    歯がこわされる程度によって、時には虫歯と同じような痛みが発生します。進行すると歯の根がアゴの骨と一体化していき痛みも感じなくなったり、歯が無くなって歯グキで覆われたりします。

    治療は人の虫歯と同じように歯冠を被せたり抜歯したりしますが、痛みのコントロールがメインになります。
    いずれにしても進行性の病気で完治が望めませんので、やがて歯は無くなってしまいます。

    歯周病が引き金になるという説もありますから、やはりネコちゃんも歯磨きをしましょう。

    いんちょ  

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