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    2015年 県獣医師会定時総会にて
    2015年06月14日 (日) | 編集 |
    今日は静岡市の某会館で「第67回 静岡県獣医師会定時総会」が行われ、出席してきました。

    2015県獣定時総会 (1)

    午後1時から3時まで総会が行われた後、「人と動物の共通感染症としての狂犬病と題して県民公開講座が開かれました。
    この講座には一般市民の方はもとより、医師の先生方も聞きにいらっしゃっていました。

    2015県獣定時総会 (2)

    最初に静岡市清水区で動物病院を開業している杉山和寿獣医師(狂犬病臨床研究会理事)から「知っておきたい狂犬病の知識」のお話をしていただきました。
    獣医師を含め、会場にいた殆んどの人は狂犬病に罹患したワンちゃんを見たことがありません。
    杉山先生のご発表では、タイ赤十字研究所(QSMI)で撮影された狂犬病のイヌの動画が紹介されました。
    それが私たちが思い描いていた狂犬病の症状とだいぶ違っていて驚かされました。
    また現在日本での発生が無いとはいえ、”不正輸入””海外船からイヌの不法上陸””輸入コンテナへの混入動物(コウモリなど)””アライグマなどの野生化”など、狂犬病侵入の可能性は否定できない上に、狂犬病予防注射の接種率の低下により、日本での蔓延も防止できないとのお話でした。
    そして、狂犬病からあなたとこの街を守るために必要なこと
    ・動物を飼育している方はもちろん飼育していない方も狂犬病に対する理解を深めましょう
    ・この街に住むイヌのワクチン接種率をあげましょう

    と結論づけられていました。

    杉山先生の講演の後、洛和会丸太町病院院長の二宮清医師から「わが国で36年ぶりに発症した人の狂犬病事例と対応上の課題」について講演していただきました。

    2015県獣定時総会 (3)

    この先生はなんと、2006年に海外渡航から帰って来た後に日本で36年ぶりに狂犬病を発症した人を診断した方でした!

    二宮先生

    現場での狂犬病診断までの経緯や生々しい患者さんの症状・治療、暴露後の発症予防措置のことを、ユーモアを交えて臨場感たっぷりにお話しして下さいました。
    そして最後に、やはり狂犬病予防注射の接種率の低さを憂えていらっしゃいました。

    世界中を恐怖に陥れたエボラ出血熱の患者数は25,550人、死亡者数は10,587人になりました。(2015年4月11日現在)
    ところが狂犬病で死亡する人は年間およそ55,000人(うち、アジア地域31,000人)と言われています。
    更に年間の暴露後ワクチン接種者数は推計1千万人とも言われます。
    予防注射もなく飛沫感染するなど感染しやすい病気(エボラ)より、予防注射があって殆んど咬傷感染でしかうつらない病気(狂犬病)の方が感染者も死亡者も格段に多いってどういうことでしょう。

    「狂犬病予防注射不要論」を唱える人は”無知”としか言えません。
    事が起こってからでは遅いのです。

    是非このブログを読んで下さる聡明な皆さんには、正しい知識を持って正しい判断と行動をしていただきたいと思います。

    いんちょ

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