あい動物病院の周りで起こった出来事や、気になるニュース、趣味のこと、思ったことなどを 気の向くままのんびり書いていきます。
    今日の手術
    2014年09月20日 (土) | 編集 |
    ほっぺたに穴が開いたとのことで来たニャンコ。

    広域皮膚欠損(モザイク)
               (見ても大丈夫な方だけクリックしてください)

    かなり広域に皮膚が欠損しています。
    喧嘩などで怪我をして化膿した後に、膿瘍部の皮膚が壊死して剥がれた状態と思われます。

    壊死組織を掻把洗浄して、皮膚に新鮮な傷を造って縫い合わせます。

          縫合後 (1)

    一般の方々にはこれでも充分刺激的ですよね。^^;)

    縫合後 (2)

    顎の下から後頭部まで縫う大怪我です。
    しかし、喧嘩して化膿するにしてもあまりに広範囲過ぎます。

    そこで猫エイズ(FIV)と猫白血病ウィルス(FeLV)の検査をしてみました。

          猫エイズ陽性

    スナップ判定

    悲しいことにやはりFIVが陽性でした。

    猫エイズ(FIV)は、ネコ免疫不全ウィルスの感染によって引き起こされる、免疫機能の低下を特徴とし色々な症状を出してくる症候群的な病気です。
    免疫力の低下により、慢性口内炎や慢性下痢、怪我や風邪が治らないなどの症状が出て、やがて死に至ることもあります。
    この猫ちゃんもエイズのためにここまで怪我が大きくなってしまいました。

    感染はすでに感染している猫と接触することで成立します。
    このウィルスは感染力が弱いので、粘膜の直接的な接触や汚染血液との接触などの直接的接触でうつります。
    一番多いのは喧嘩によるもので、空気感染はしません。
    ですから感染していることが判明した猫は他の猫と接触させないようにする必要があります。

    現在、猫エイズの直接的な有効な治療法は確立していません。
    現在のところ、極力ストレスを与えないようにして栄養状態を良好に保ち、抵抗力の維持につとめて発症を出来るだけ遅らせることしか有りません。

    充分消毒洗浄してガッチリ縫合しましたが、一回で傷が着かないことが多いです。
    以前に何回も手術して治癒するまでに半年かかった子もいました。

    仕事柄こういう子や交通事故に遭う子たちを見る機会が多いので、健康で長生きさせたいと思ったら、やっぱり室内生活させてあげたいですね。

    いんちょ

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    コメント
    この記事へのコメント
    先代猫が同じ状況だったでした。。。
    食べたいのに食べられない様子から
    口の中に潰瘍があるのに気づいてから
    頬に大きな穴が開くまで あっと言う間でした。
    もはや効く薬もないと言われ、
    毎日できるだけ洗浄して 寄り添って日々を過ごしました。
    ほんの仔猫の時に拾ってから13年、私の人生のパートナーでした。

    この患者猫さんがこの先どんな運命なのか、
    痛みや苦しみの出来るだけ少ない猫生が送れますように。。。。
    2014/09/21(Sun) 08:27 | URL  | おかみっちょん #-[ 編集]
    >おかみっちょんさん
    そうでしたか。
    治らない病気は治療する側も辛いですね。
    無力感に苛まれます。

    ワクチンの効果も100%じゃないし(60~70%)、やっぱりノラ猫さんとは非接触が一番の予防法です。

    太く短くか、細く長くか・・・・・
    どちらの方がニャンコは幸せなのでしょうか。
    (個人的には「細く」もないような気がしますが)
    2014/09/22(Mon) 09:54 | URL  | いんちょ #-[ 編集]
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