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    犬の記憶力
    2016年02月19日 (金) | 編集 |
    子供の頃に親から言われました。
    「犬は3日飼ったら3年忘れないけど、猫は3年飼っても3日で忘れる」
    そんなもんかな~、と漠然と思ってました。

    実際どうなんでしょう?

    記憶には連想記憶実記憶があります。

    犬は、人や場所や匂い・食べ物などを関連付けて記憶します。
    これを連想記憶といいます。
    連想記憶は長期間続きます。

    たとえば飼い主さんが犬の散歩に行く時にいつも同じ服を着ていると、犬はその服を着ている飼い主さんを見るだけで散歩で行く場所を思い出して興奮したりします。
    この記憶はその服に新たな連想が定着するまで何年も続きます。

    この連想記憶は否定的な事象にも当てはまります。
    時々「この子は車に乗るのが嫌いで・・・」とおっしゃる飼い主さんがいます。
    もしその子が車に乗るのが動物病院に行く時だけで、しかも怖い思いをしたことがあったら、車と動物病院が関連付けられて車そのものが恐怖になります。
    そしてその車嫌いは新たな楽しい記憶が車に関連付けられるまでずっと続きます。

        indy.jpg

    良いことも悪いことも、その関連する事柄の印象が深ければ深いほど、新たな記憶に関連しなおすことは大変ですね。

    一方、犬の実記憶(短期記憶)の持続は大変短く、研究者によると大体10~20秒位だろうとされています。

    もし犬がトイレを失敗して、その1分後に叱ったとしても、犬は飼い主が何を怒っているのかさっぱり分かりません。
    場合によっては犬は”怒っている飼い主”と目の前にある”排泄物”を結びつけて覚えてしまうかもしれません。
    そうなると犬によっては、排泄自体が怒られる原因だと思って隠れた所で排泄するようになってしまったりするので、大変厄介になることもあります。
    褒めるのも叱るのも、その行為の後5秒以内にしなければ意味が無いと言われています。
    しつけにはタイミングが重要ですが、犬の記憶の仕方に関係があったんですね~。

         pino.jpg

    犬は命令(言葉やジェスチャー)を長い期間覚えています。
    しかしこれは実記憶によるものなのか、何かに関連付けて覚えている連想記憶なのかまだ良くわかっていないそうです。
    「スワレ」という言葉に続いて「オヤツ」が出てくる経験から、「スワレ」を聞くと反射的に「オヤツ」を思い浮かべているのかもしれません。

    褒めてしつけるというのは、「嬉しい」という感情に関連付けして犬に覚えさせると言うことなんですね。

    いんちょ

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    テーマ:わんことの生活
    ジャンル:ペット