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    あい動物病院の周りで起こった出来事や、気になるニュース、趣味のこと、思ったことなどを 気の向くままのんびり書いていきます。
    釣り針が刺さっちゃった
    2015年05月20日 (水) | 編集 |
    唇に釣り針が刺さっちゃったネコさんが来ました。
    幸いなことに口角部分に刺さった針は見えているし、釣り糸も飲み込んでいなくてぶら下がっています。
    舌とか喉などに刺さっている場合は麻酔しなければ処置できませんが、これなら大人しい子なら無麻酔で出来そうです。

    釣り針の場合、「かえし」があるためそのまま引き抜くことは出来ません。

    釣り針

    AまたはBの所で切断すれば簡単に抜くことが出来ます。

    そんなつもりで、無麻酔のネコさんをスタッフに抑えてもらってAで切断して先端方向に突き抜けさせようとしました。
    しかし、全然動きません!
    皮膚を摘まんで針をグイグイ押しますがちっとも進みません。
    飼主さんに聞くと、針先が内側に少し曲がっているタイプの針だとか。

    釣り針1


    おそらくそのせいで、針先が真っ直ぐ皮膚を貫いてくれなかったようです。
    釣り針の刺さり方1
    硬い表皮の部分でも針がほぼ垂直に刺さればスルリと抜けますが、
    釣り針の刺さり方2
    巻き込むように刺さると硬い表皮を長い距離に渡って横切ります。
    すると分厚い硬い表皮を貫くことになり、針が通らなくなったようです。

    結局、
    釣り針の刺さり方3
    赤い部分をメスで切開したら、簡単に抜けました。
    痛そうー! >_<|||)

    最後に化膿止めの注射をして終了。

    それだけの事をしている間、このネコさんはずっとじっと我慢してました。
    本当にお疲れ様でした。

    いんちょ

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