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    あい動物病院の周りで起こった出来事や、気になるニュース、趣味のこと、思ったことなどを 気の向くままのんびり書いていきます。
    ヘマトクリット管の中のミクロフィラリア
    2014年05月31日 (土) | 編集 |
    最近はフィラリア症のワンちゃんはめっきり減りました。
    これも飼い主さんの意識の向上により、予防が行き渡った成果ですね。

    でも、まだ完全に居なくなった訳ではありません。

    先日やって来たワンちゃんは、最近新しい家にもらわれてきましたが、それ以前の飼われ方は全く不明です。
    新しい飼い主さんはその子の身体の心配をして健康診断に連れて来てくれました。

    特に異常はありませんでした。
    フィラリア陽性なのを除けば。 ;´Д`)

    以前にフィラリアの検査2の回の時にお話しした、ヘマトクリット管のバフィーコートの部分にミクロフィラリア(フィラリアの赤ちゃん)が見つかりました。



    透明な血漿の部分でチョロチョロ動いているのがミクロフィラリアです。
    こいつが蚊に吸われて、蚊の体内で成長して”感染子虫”になって、蚊がワンちゃんの血を吸う時に感染子虫をワンちゃんに置いていきます。要らないちゅーの。

    つまりこのワンちゃんは感染源・・・・ ̄_ ̄;)

    とりあえずこの子は特に症状がありませんから、予防薬を飲ませてこれ以上フィラリアの成虫が増えないようにします。
    そうすればやがてフィラリア成虫の寿命が来て死滅します。

    消極的なようですが、一番ワンちゃんへの負担の少ない治療法です。

    いんちょ

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