
先日の夜、いつも当院に来てくれているWさんから電話があり、
「知り合いの飼っている犬の皮膚が酷いことになっているんですけど、診てもらえませんか?」
とおっしゃいます。
お話しによると、もう2~3ヶ月前から皮膚病を患っていて、段々酷くなってきて身体中真っ赤くなって顔も腫れてきたとのこと。
飼い主さんと連絡が取れないけれど診てくれませんかと。
飼い主さん不在の診察はなかなか厄介なのですが、Wさんの熱意に応えなければと連れて来ていただきました。
でも2~30分後来院された時には、飼い主さんも同行されました。
ワンちゃんを連れて来ようとしたら丁度帰宅されたんだそうです。
良かった。 ´▽`*)
診察には稟告も大変重要な要素です。
ワンちゃん本人は何も言ってくれませんから飼い主さんのお話しが頼りです。
どうやらこのワンちゃん、既に他院で治療を受けていて投薬やシャンプーをされてるとのこと。
2種類の薬の投薬中は痒みは減ったけれど皮膚炎の状態は変わらず。
滴下式ノミダニ駆除剤もやっているけれど良くならないそうです。
最近では痒みのためにコンクリートに顔をこすり付けているそうで顔は傷だらけです。
皮膚の掻把検査も3回やっているそうですが、ヒゼンダニは見つからなかったそうです。
↑この情報は宝の山です。
でも飼い主さんが来院してくれないと聞けなかった貴重な内容です。
コンクリートにこすり付けるほどの強い痒み
投薬(恐らく抗生剤とステロイド)にも拘わらず全然改善しない
シャンプーも効果無し
ノミダニ駆除剤も無効
以上のことと皮膚の状態からまず疑われることはやはりヒゼンダニです。
「え?皮膚掻把検査を3回もやって検出されなかったんでは?」
「ノミダニの駆除剤やったのに?」
と疑問に思われますよね。
でも最近どういう訳かヒゼンダニは以前より掻把検査で見つかり難くなっています。
もしかして前の病院で見つからなかっただけかもしれない。
また、ノミダニ駆除剤のダニとはマダニのことで、ヒゼンダニとは別の虫です。
一般のノミダニ駆除剤ではヒゼンダニは駆除できません。
「念のためもう一度掻把検査してみましょう」
すると
出ました!真犯人が! でも見つかったのはわずか1匹のみ。
「いました、いました! ヒゼンダニ」
飼い主さんにも顕微鏡を覗いてもらいました。
「うわ~いるいる。気持ち悪りぃ~」
そうと判ったら治療法は駆虫薬(アイバメクチン)の登場です。
この薬は牛や豚用の駆虫薬ですが、犬猫のヒゼンダニに特効薬として使用されています。
飼い主さんに効能外使用の許可を得てから注射します。
ヒゼンダニの単独原因の皮膚炎ならこれで完治することでしょう。
当院でも何度も何度も検査してヒゼンダニが見つからなくて、他の治療をしていて全然治らないワンちゃんに、ヒゼンダニの駆除剤を投薬したら途端に治った、という例がいくつもあります。
それからは疑わしい子にはまず駆虫薬の投与をするようになりました。
今回ももしヒゼンダニが見つからなくても使うつもりでいましたが、幸い見つかりましたので自信をもって投薬できます。
恐らく前に掛かっていた病院でもヒゼンダニが見つかればアイバメクチンを使ったんでしょうけど、見つからないのに効能外の薬を使うのを躊躇っていたんだと思います。
その時にヒゼンダニが見つかっていたらもっと早く強烈な痒みから解放されていたのだろうに、ずっとツライ思いをしてたね。
きっとこれできっと楽になるよ~。

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「知り合いの飼っている犬の皮膚が酷いことになっているんですけど、診てもらえませんか?」
とおっしゃいます。
お話しによると、もう2~3ヶ月前から皮膚病を患っていて、段々酷くなってきて身体中真っ赤くなって顔も腫れてきたとのこと。
飼い主さんと連絡が取れないけれど診てくれませんかと。
飼い主さん不在の診察はなかなか厄介なのですが、Wさんの熱意に応えなければと連れて来ていただきました。
でも2~30分後来院された時には、飼い主さんも同行されました。
ワンちゃんを連れて来ようとしたら丁度帰宅されたんだそうです。
良かった。 ´▽`*)
診察には稟告も大変重要な要素です。
ワンちゃん本人は何も言ってくれませんから飼い主さんのお話しが頼りです。
どうやらこのワンちゃん、既に他院で治療を受けていて投薬やシャンプーをされてるとのこと。
2種類の薬の投薬中は痒みは減ったけれど皮膚炎の状態は変わらず。
滴下式ノミダニ駆除剤もやっているけれど良くならないそうです。
最近では痒みのためにコンクリートに顔をこすり付けているそうで顔は傷だらけです。
皮膚の掻把検査も3回やっているそうですが、ヒゼンダニは見つからなかったそうです。
↑この情報は宝の山です。
でも飼い主さんが来院してくれないと聞けなかった貴重な内容です。
コンクリートにこすり付けるほどの強い痒み
投薬(恐らく抗生剤とステロイド)にも拘わらず全然改善しない
シャンプーも効果無し
ノミダニ駆除剤も無効
以上のことと皮膚の状態からまず疑われることはやはりヒゼンダニです。
「え?皮膚掻把検査を3回もやって検出されなかったんでは?」
「ノミダニの駆除剤やったのに?」
と疑問に思われますよね。
でも最近どういう訳かヒゼンダニは以前より掻把検査で見つかり難くなっています。
もしかして前の病院で見つからなかっただけかもしれない。
また、ノミダニ駆除剤のダニとはマダニのことで、ヒゼンダニとは別の虫です。
一般のノミダニ駆除剤ではヒゼンダニは駆除できません。
「念のためもう一度掻把検査してみましょう」
すると
出ました!真犯人が! でも見つかったのはわずか1匹のみ。
「いました、いました! ヒゼンダニ」
飼い主さんにも顕微鏡を覗いてもらいました。
「うわ~いるいる。気持ち悪りぃ~」
そうと判ったら治療法は駆虫薬(アイバメクチン)の登場です。
この薬は牛や豚用の駆虫薬ですが、犬猫のヒゼンダニに特効薬として使用されています。
飼い主さんに効能外使用の許可を得てから注射します。
ヒゼンダニの単独原因の皮膚炎ならこれで完治することでしょう。
当院でも何度も何度も検査してヒゼンダニが見つからなくて、他の治療をしていて全然治らないワンちゃんに、ヒゼンダニの駆除剤を投薬したら途端に治った、という例がいくつもあります。
それからは疑わしい子にはまず駆虫薬の投与をするようになりました。
今回ももしヒゼンダニが見つからなくても使うつもりでいましたが、幸い見つかりましたので自信をもって投薬できます。
恐らく前に掛かっていた病院でもヒゼンダニが見つかればアイバメクチンを使ったんでしょうけど、見つからないのに効能外の薬を使うのを躊躇っていたんだと思います。
その時にヒゼンダニが見つかっていたらもっと早く強烈な痒みから解放されていたのだろうに、ずっとツライ思いをしてたね。
きっとこれできっと楽になるよ~。


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