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    ホラー映画じゃない
    2013年08月14日 (水) | 編集 |
    ある朝、開院時間前に患者さんが緊急で来院しました。
    私はまだ自宅にいたのでスタッフが電話で呼び出してくれました。
    猫ちゃんが怪我をしていて、腸が出ちゃっているそうです
    ≪え~、そんなことはないでしょう。普通死んじゃうよ~。脂肪かなんかが出ているんじゃないの≫
    と思いつつ急いで病院に行きました。

    生後5か月の黒ネコちゃんを飼い主さんがタオルに包んで連れてきてくれましたが、のぞかせている顔を見る限りでは元気こそありませんが意識もあり普通っぽかったです。
    しかし、診察台の上に乗せてタオルを広げると、そこにあり得ない姿が!

    「うわ!本当に腸が出てる!  しかもすごく長く!」

    驚いたことにネコちゃんは比較的平気な様子でした。w(°□°)w
    弱く鎮静を掛けて、麻酔ガスで導入維持して緊急手術です。

    クロネコ
    かなり強烈です。大丈夫な方だけクリックしてください。

    手術台の上で開いている穴の周囲の毛刈りをすると多数の直線的なひっかき傷がありました。

    傷だらけのクロネコ

    獣による噛み傷には見えません。腸が出ている腹壁の穴も食いちぎられたというより尖ったもので刺したような傷です。
    「カラスかな?」

    腸に血液を供給している腸間膜は引きちぎられて、飛び出ている大部分は血行が止まって変色しています。

    手術は最大限使える部分を残して腸を切除し、正常と思われる部分を繋ぎ合わせます。土や砂がたっぷり付いているので、これでもかというくらい生理食塩水で洗って閉腹しました。
    切り取った腸は105cmにもなりました。

    「手術は成功しましたが、小腸の80%ほど切除してしまいましたから今後どうなるか・・・。」
    そんな話を聞かされた飼い主さんは真っ暗になりながら帰宅されました。


    その後のネコちゃん、周りの心配をよそにみるみる元気になっていきました。

    出せー
    出せ~~!!

    ご飯も少しづつ食べ、今日は無事排便もしました。

    まだ心配は若干残りますがとりあえず退院することになりました。
    甘えてお母さんの手をチュパチュパ吸いながらの退院です。

    すごい生命力のニャンコです。
    このまま元気に長生きしてもらいたいですね。

    いんちょ

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