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    フィラリア予防はいつから?
    2013年04月10日 (水) | 編集 |
    今年の春は少し早目に来ましたね。
    蚊の活動も早まり、もうかなり蚊が発生しているとのお話しも耳にします。

    蚊というと気になるのがフィラリア症ですが、
    「もう蚊がいるんだけど、フィラリアの予防はまだしなくていいの?」
    と心配される方が多いので解説いたします。

    フィラリアライフサイクル

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    フィラリア感染犬の血管内を流れているフィラリアの子虫(ミクロフィラリア=以下mf)は、蚊が血を吸う時に血と一緒に蚊の体内に吸い込まれます。
    mfは蚊の体内で成長し、2回脱皮して感染子虫(=上図の第3期子虫)になります。
    ちなみに、mfは蚊の体内に入らない限り成長できず、約2年で寿命が来ます。

    感染子虫は蚊の吻鞘(口=針の周囲のヒゲみたいな器官)に移動し、蚊がワンちゃんを刺す時に吻鞘から飛び出して、ワンちゃんの体表に付着します。そして、蚊が刺した針穴からワンちゃんの体内に侵入し感染します。

    ワンちゃんの体内に侵入した感染子虫は皮膚の下や筋肉内に留まっていますが、感染後2週間くらいすると感染子虫(第3期子虫)は脱皮して第4期子虫になり、感染後2~3ヶ月すると更に脱皮して第5期子虫(未成熟虫)に成長します。
    その後血管内に移行して、血流に乗って心臓~肺動脈に到達し成虫になります。
    心臓・肺動脈内の成虫が血中にミクロフィラリアを産んで、蚊が血を吸うのを待っている、というライフサイクルをとります。

    つまり蚊がいなければフィラリアのライフサイクルは成立しません
    フィラリア症のワンちゃんからの直接感染はあり得ません。
    蚊の駆逐が一番の予防だと考えられますが、残念ながら現実的ではありません。

    フィラリアの予防薬はほとんどがマクロライド系の抗生物質で、第4期子虫から第5期初期の子虫に対して100%の殺滅効果があります。
    具体的には、感染後30~60日経過したフィラリア子虫の駆除をするのがフィラリア予防薬です。
    もし、4月1日に感染子虫を持った蚊に刺され感染したとしたら、60日後の5月31日に予防薬を飲めば駆除(寄生の予防)が出来ます。

    ですから投薬開始は5月末からになります。


    ではいつまで飲ませるのでしょう。

    予防薬の殺滅効果は、感染1日後の感染子虫には80%程度しかありません。
    10月末~11月初旬まで蚊が居ますから、その時感染することを考えて、その30日後まで飲ませれば完璧な予防ができます。
    一昨年のように冬が遅くて11月末まで蚊がいるような年は、その1ヶ月後の12月末まで飲ませる必要があります。

    以前より減ったとはいえまだまだ怖い犬フィラリア症です。
    今年の忘れずに投薬しましょうね。

    いんちょ

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