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    あい動物病院の周りで起こった出来事や、気になるニュース、趣味のこと、思ったことなどを 気の向くままのんびり書いていきます。
    糸付き針
    2012年09月13日 (木) | 編集 |
    先日、あるニャンコがやってきて
    「ムカデに刺されたのか、2日前から口の周りを気にしていて元気がないさー」
    とのこと。更に
    「左の顎の下あたりが腫れてるみたいだよ」

    診察してみると、確かに口の周りがヨダレで汚れていて左顎の下が腫れています。でもムカデに噛まれたにしては経過が長すぎます。
    するとお母さんの一言が。
    糸付きの針で遊んでたみたいだけど・・・」

    ( ̄_ ̄|||)どよ~~ん

    恐る恐る口の中を診ましたが、一見何でもなさそう。

    でも、細い糸を飲み込んだ時に、舌の下に糸がループ状に引っかかって両端が食道の方に飲み込まれていることが多く、その場合はただ口を開けて診ただけでは分かりません。
    舌の裏に糸が無いか診ようと舌をめくると、
    「あった。糸じゃなくてが。舌の裏に刺さってるよ。」

    早速麻酔をかけて取りました。ー_ー;)

    針のんじゃった
                  レントゲンの様子

    針痛そう
                 5cmの針。痛そう~~!

    舌をめくって、舌に刺さっている針先を露出して引っ張り出したら10cm位の糸がズルズルと付いてきました。>_<)痛そう~~。

    飲み込む最中に刺さるとしたら、針先が食道の方を向きそうですが逆向きです。
    遊ぶのは針じゃなくて糸の方ですから、飲み込むのは糸の方からです。そして針穴側が喉の途中に引っかかって反対の針先がブスっと。*≧△≦*)イタタタ
    それからグイグイと顎の方に戻ってきて・・・・ ( ̄^ ̄i)タラー

    犬猫の口腔疾患の雑誌にも載っています。

    CCF20120913_00000.jpg

    糸付き針

    こういう刺さり方がいわゆる典型例というやつですね。

    その後、お腹の方もレントゲンを撮りましたが、もう針はありませんでした。一安心。あとは糸だけを飲んでいたりしなければ・・・・。 ̄人 ̄)南無南無

    糸付き針にはご用心ください。

    いんちょ

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