2012年06月01日 (金) | 編集 |
ネコが人を元気にする科学的な根拠
寄生虫のなせる技?
昔からネコは、幸運や商売繁盛を呼び込む「福ネコ」としてかわいがられ、魔除けや疫病払いの効果があるとされてきた。一方で、「妊婦がネコを触ると流産する」とする警告もある。ほとんどは、ペットの癒し効果とか、迷信として片付けられてきた。しかし、この2~3年、欧米の研究者からネコのもつ不思議な力の源泉が、病原体の原虫にあるのでは、とする説が提唱されるようになった。
行動を変えるドーパミン仮説
まずこの仮説のさわりを紹介しよう。動物に寄生する微生物の一種にトキソプラズマという原虫がいる。人をはじめさまざまな動物に寄生するが、最終的にはネコ科の動物が宿主になる。むろん、飼いネコも宿主になり得る。
健康なネズミはネコの尿の臭いには敏感で、ネコの出没する場所は避けて行動する。天敵のネコに食べられないような回避行動を身につけたのだ。ところが、ネコのフンを食べることなどでトキソプラズマに感染したネズミは、行動が変わってしまう。ネコの尿の臭いに誘われるようにうろうろ徘徊して、ネコに食べられやすくなる。食べられれば、原虫はふたたびネコの体内に戻って繁殖の場を確保できる。つまり原虫は、繁殖のためにネズミを操っているのだ。
だが、なぜネズミの行動が変わるのかはナゾとされてきた。近年トキソプラズマのDNAの解析が進んだ結果、脳内物質のドーパミンの合成に関与する酵素の遺伝子があることが突きとめられた。この原虫に寄生されたネズミは、ドーパミンを分泌して「威勢よくなって」をネコを恐れなくなったというのが仮説である。
お、お前らなぁ~~~ +
そして、人もまたトキソプラズマに操られて、ドーパミンによって脳内の化学物質の伝達の一部が変えられている、とする研究論文が増えている。トキソプラズマの慢性感染で人の行動や人格にも変化があらわれ、ときには精神疾患も引き起こすというのだ。まっとうな研究者がかかわっているので「トンデモ説」と無視できないところがミソだ。
<中略>
ハウス博士は、トキソプラズマに感染した男性ホルモンの一種であるテストステロンの分泌が増え、より積極的で攻撃的になりそして権威に対して否定的になる傾向がみられるので、これが影響しているのではと推測している。
人類史のなかでもっともネコを愛した民族は、古代エジプトであろう。そもそもネコはエジプトでリビアネコから家畜化され、女神バステトとして崇拝された。ネコを殺傷することは犯罪として刑罰を受け、火事のときは消火よりもネコの救出が優先された。
ネコが死ねば飼い主は悲しみを表すために眉を刷り落とし、死体をミイラにして手厚く葬った。1つの遺跡から30万体を超えるネコのミイラが発見されたこともある。輝かしい古代エジプト文明は、ネコから人が感染したトキソプラズマによって「活性化」した人によってもたらされたと唱える説もある。
カリフォルニア大学サンタバーバラ校のケビン・ラファティ博士のように、ネコからのトキソプラズマ感染は、人の探求心や知的好奇心を形成した重要な要素であり、人をより人らしくした、と主張する研究者もいる。
【日経ビジネスオンライン】 より
◇ ◇ ◇
妊婦さんで問題視されるトキソプラズマですが、そんな作用があるとは驚きました。
ちなみに、トキソプラズマに感染していない女性が妊娠中に感染すると胎児に悪影響が出ますが、既に感染していれば問題無いとされています。
私は子供の頃からいつもネコと一緒にいたし、かなり濃厚な接触がありましたから絶対感染していると思って検査したら意外にも陰性でした。これから妊娠したらアブナ~~~イ!(*^。^*)
しかし、陰性でもネコ大好きです。
寄生虫が寄生した動物の行動を支配すると言えば、
カタツムリに寄生するレウコクロリディウムや
カマキリに寄生するハリガネムシが有名ですが、
もしかしたら私たち人間もまだ未知の寄生虫に行動や感情を支配されているのかもしれませんね。
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寄生虫のなせる技?
昔からネコは、幸運や商売繁盛を呼び込む「福ネコ」としてかわいがられ、魔除けや疫病払いの効果があるとされてきた。一方で、「妊婦がネコを触ると流産する」とする警告もある。ほとんどは、ペットの癒し効果とか、迷信として片付けられてきた。しかし、この2~3年、欧米の研究者からネコのもつ不思議な力の源泉が、病原体の原虫にあるのでは、とする説が提唱されるようになった。
行動を変えるドーパミン仮説
まずこの仮説のさわりを紹介しよう。動物に寄生する微生物の一種にトキソプラズマという原虫がいる。人をはじめさまざまな動物に寄生するが、最終的にはネコ科の動物が宿主になる。むろん、飼いネコも宿主になり得る。
健康なネズミはネコの尿の臭いには敏感で、ネコの出没する場所は避けて行動する。天敵のネコに食べられないような回避行動を身につけたのだ。ところが、ネコのフンを食べることなどでトキソプラズマに感染したネズミは、行動が変わってしまう。ネコの尿の臭いに誘われるようにうろうろ徘徊して、ネコに食べられやすくなる。食べられれば、原虫はふたたびネコの体内に戻って繁殖の場を確保できる。つまり原虫は、繁殖のためにネズミを操っているのだ。
だが、なぜネズミの行動が変わるのかはナゾとされてきた。近年トキソプラズマのDNAの解析が進んだ結果、脳内物質のドーパミンの合成に関与する酵素の遺伝子があることが突きとめられた。この原虫に寄生されたネズミは、ドーパミンを分泌して「威勢よくなって」をネコを恐れなくなったというのが仮説である。
お、お前らなぁ~~~ +
そして、人もまたトキソプラズマに操られて、ドーパミンによって脳内の化学物質の伝達の一部が変えられている、とする研究論文が増えている。トキソプラズマの慢性感染で人の行動や人格にも変化があらわれ、ときには精神疾患も引き起こすというのだ。まっとうな研究者がかかわっているので「トンデモ説」と無視できないところがミソだ。
<中略>
ハウス博士は、トキソプラズマに感染した男性ホルモンの一種であるテストステロンの分泌が増え、より積極的で攻撃的になりそして権威に対して否定的になる傾向がみられるので、これが影響しているのではと推測している。
人類史のなかでもっともネコを愛した民族は、古代エジプトであろう。そもそもネコはエジプトでリビアネコから家畜化され、女神バステトとして崇拝された。ネコを殺傷することは犯罪として刑罰を受け、火事のときは消火よりもネコの救出が優先された。
ネコが死ねば飼い主は悲しみを表すために眉を刷り落とし、死体をミイラにして手厚く葬った。1つの遺跡から30万体を超えるネコのミイラが発見されたこともある。輝かしい古代エジプト文明は、ネコから人が感染したトキソプラズマによって「活性化」した人によってもたらされたと唱える説もある。
カリフォルニア大学サンタバーバラ校のケビン・ラファティ博士のように、ネコからのトキソプラズマ感染は、人の探求心や知的好奇心を形成した重要な要素であり、人をより人らしくした、と主張する研究者もいる。
【日経ビジネスオンライン】 より
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妊婦さんで問題視されるトキソプラズマですが、そんな作用があるとは驚きました。
ちなみに、トキソプラズマに感染していない女性が妊娠中に感染すると胎児に悪影響が出ますが、既に感染していれば問題無いとされています。
私は子供の頃からいつもネコと一緒にいたし、かなり濃厚な接触がありましたから絶対感染していると思って検査したら意外にも陰性でした。これから妊娠したらアブナ~~~イ!(*^。^*)
しかし、陰性でもネコ大好きです。
寄生虫が寄生した動物の行動を支配すると言えば、
カタツムリに寄生するレウコクロリディウムや
カマキリに寄生するハリガネムシが有名ですが、
もしかしたら私たち人間もまだ未知の寄生虫に行動や感情を支配されているのかもしれませんね。
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