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    あい動物病院の周りで起こった出来事や、気になるニュース、趣味のこと、思ったことなどを 気の向くままのんびり書いていきます。
    猫肺虫・・・・の疑い
    2010年12月14日 (火) | 編集 |
    先日の獣医寄生虫学研究会は、今回初めて参加させていただく会でした。寄生虫の専門の先生方はかなりマニアックな方が多く、なかなか面白かったです。

    他の先生方の発表によりますと、東京や神奈川では寄生虫疾患が減っていて、環境が浄化されてきている、というようなご意見でしたが、私の発表は「静岡県は寄生虫の宝庫である」みたいな結果でしたから、少し恥ずかしかったです。
    私の発表が終わって質疑応答に入る時に、座長の先生から「実に羨ましい環境にいらっしゃいますね」と言われましたが、嬉しくないですね~。

    さて、その発表の内容ですが、あまり詳しくお話しても仕方がありませんから、簡単にご説明します。

                        ◇

    「ある猫ちゃんの検便をしたら、見慣れない寄生虫の卵とおぼしきものが検出されました。その特徴を調べると、「猫肺虫」という肺に寄生する虫の卵にそっくりですが、いかがでしょう?」

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       ↑当院で検出された不明虫卵

     肺虫
       ↑文献に載っている猫肺虫卵

                         ◇

    というものです。そっくりでしょ?

    なんでこの寄生虫かどうかがそんなに大事なのかというと、今までイエネコの「猫肺虫」寄生は日本では報告がありません。(ツシマヤマネコでは見つかりましたが・・・)
    つまり、日本初報告かもしれないからです。

    しかし、寄生虫の世界ではその他にも類似の虫卵もあるため、虫卵の形がそっくりというだけでは同定できません。肺に寄生する虫ですから、肺から虫を取り出すか、気管から虫卵を採取しなければ「猫肺虫」とは確定しないのです。

    ミミズが媒介したりしますから、かなり野生的な生活をしている猫ちゃんに寄生している可能性があります。
    お心当たりの方は、是非ご一報下さい。

    いんちょ 

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