FC2ブログ
    CRP(C反応性蛋白)
    2020年01月22日 (水) | 編集 |
    ワンちゃんの急性炎症の指標「CRP(C反応性蛋白)」が院内検査で測定できるようになりました。

    CRPは感染や何らかの組織損傷・傷害に対する免疫反応が起こると、肝臓での合成が促進し血漿濃度が上昇します。
    連鎖球菌細胞壁のC多糖体と呼ばれる成分と結合することからC反応性蛋白=CRPと名付けられました。

    炎症性疾患が起きると鋭敏に上昇し、病態の改善後速やかに低下するため,病態の診断,予後の判定,治療効果の観察に役立ちます。
    敗血症や肺炎などの細菌感染症では著しく上昇,ウイルス感染,悪性腫瘍,膠原病でも活動性の亢進時に上昇します。
    外傷や手術後は,48時間をピークに上昇し約5日でほぼ正常範囲に戻ります。

    異常値の場合に考えられる主な疾患
    陽性反応が強い場合 : 細菌感染症、膠原病、肝硬変、敗血症、悪性腫瘍など
    弱陽性の場合 : ウイルス性疾患、急性肝炎、脳炎、内分泌疾患など

    体調不良の原因が急性の炎症のせいかどうかの判断、治療効果の判定にとても有用ですが、どこに炎症があるのかは分かりません。
    慢性炎症の場合は微増か正常値の時もあります。

    また、CRP検査はワンちゃんのみです。
    ネコちゃんは急性炎症時でもCRPは殆ど上昇しないようで、炎症の指標にはなりません。
    m(_ _)mあしからず

    いんちょ

     ←ランクアップにご協力下さ~い! ポチッとな。
    SDMA(対称性ジメチルアルギニン)
    2020年01月21日 (火) | 編集 |
    腎臓病の早期発見に役立つバイオマーカー「SDMA(対称性ジメチルアルギニン)」を、今年から院内で迅速に測定できるようになりました。

    従来腎臓機能の評価に使われていた検査項目はクレアチニン(CREA)や血中尿素窒素(BUN)でした。
    しかしこれらの検査は腎臓機能が75%以上失われてはじめて上昇してくるものです。
    それと比べてSDMAは、腎機能が40%失われた段階で上昇し始めます。
    それだけ早期に異常が発見できるといわれています。

    401%低下で

    具体的にどれくらい早期に発見できるかというと、ワンちゃんでは平均9.8か月、ネコちゃんでは平均17か月早く上昇し始めます。

    9.8か月早く

    また、SDMAは食事や筋肉量や他の疾患の影響を受けにくく、腎臓機能に特異的なマーカーです。

    筋肉量に左右されない

    「Care My Pet」

    通常の血液検査と同時に測定できるので、別途採血や再来院の必要はありません。
    また一つ、健康診断に有用な検査項目が加わりました。

    いんちょ

     ←ランクアップにご協力下さ~い! ポチッとな。
    嬉しくない新記録
    2019年07月02日 (火) | 編集 |
    生後8ヶ月のチワワさん。
    他院で2ヶ月前に避妊手術済みです。
    乳歯が残っているので、とご相談にみえました。
    診察してみると犬歯も切歯もしっかり残っています。

    10ヶ月齢を過ぎてから乳歯を抜いても永久歯の歯並びが戻らない。
    あと2ヶ月待って乳歯が残っていたら抜くか、待たずに抜くか。

    というお話をしたら
    「早目にお願いします」
    というご希望でしたので、今日実施しました。

    麻酔をしてあらためて確認してみると

    17本 (1)
    上顎 切歯6本 犬歯2本 

    17本 (3)
    下顎 切歯5本 犬歯2本

    17本 (2)

    17本 (4)
    左右上顎 臼歯1本ずつ


    17本 (5)
    合計17本!

    当院での乳歯抜歯は、16本(+永久歯1本)が今までの最高でしたので、今回はそれを上回る最高記録です。

    嬉しくないですね~。

    いんちょ

     ←ランクアップにご協力下さ~い! ポチッとな。
    テーマ:わんことの生活
    ジャンル:ペット
    ついでに
    2019年05月01日 (水) | 編集 |
    避妊手術に来たワンちゃん、「乳歯が残っているので”ついでに”抜いてください」とのご依頼です。
    確認してみると、

    乳歯遺残13本 (2)

    乳歯遺残13本 (1)

    まあ立派に生えているじゃありませんか。
    抜いた乳歯は

    乳歯遺残13本 (3)

    切歯8本(上6本、下2本)、犬歯4本(上下2本)、臼歯1本
    全部で13本でした。
    こうなると乳歯抜歯だけで20~30分かかります。
    とても「ついでに」やる処置とは言えませんね~。

    先日も「去勢手術のついでに歯石取りをしてください」と言われましたが、去勢手術5分+歯石取り40分なので、こちら感覚としては「歯石取りのついでに去勢手術」だったりして。

    「ついでに」の感覚は「時間」や「難易度」ではなく、その人の「気軽さ」によるものなんでしょうね。


    ところで、
    乳歯抜歯の本数で、当院での最高記録は16本でした。

    いんちょ

     ←ランクアップにご協力下さ~い! ポチッとな。
    尿検査
    2019年03月15日 (金) | 編集 |
    今日、陰部を気にしているというワンちゃんが来たので、エコーでお腹を診たら膀胱結石が見つかりました。
    尿結石についてはこちら

    尿検査をするために、外に出て自然排尿をする瞬間に容器でおしっこを採取し、遠心分離して沈渣を顕微鏡で見てみると、

    結晶と赤血球

    赤血球(赤矢印)と一緒に結晶(青〇)がありました。
    これは”ストルバイト”です。
    酸性尿で溶けるので、フードの変更が主な治療です。
    それで溶けなかったら最終的には手術になるかもしれません。

    さて、尿沈渣の他の場所を見てみると、

    結晶と花粉 (1)

    結晶の他になにやら怪しげな物が見つかりました。
    赤血球よりかなり大きな丸いもの。

    実はこれ、花粉です。

    引きで見てみると、

    結晶と花粉 (2)

    結晶よりずっと沢山ありますね。

    おしっこ採取を外で行ったので、空中を舞っている花粉が混入したのでした。

    しかし尿採取の僅かな時間でこれだけの花粉が混ざるんですから、相当な量の花粉が飛散しているんでしょうね。
    花粉症の人がこれを見るだけで鼻がモゾモゾしてきそうです。

    いんちょ 花粉症じゃなくてスミマセン m(_ _)m

     ←ランクアップにご協力下さ~い! ポチッとな。